NC旋盤加工用CAM BESTOWS Turningのアップデート

弊社は,ミリング加工用のソフトウェア旋盤加工用のソフトウェアを用意していますが,ひとまず商品として自信をもってご提供できるようにと,ミリング加工用のソフトウェアに力を注いできました.それらのソフトウェアはだいぶと完成度も上がってきて,徐々に自信をもってご提供できる段階になってきました.

そこで,これまで手が回らなかったNC旋盤加工用のCAMソフトウェアBESTOWS Turningのアップデートを行いました. そもそもNC旋盤加工用のCAMの現状をそこまで調査しきれておらず,旋盤加工においては既存のソフトウェアで十分なのかなと思っており,新規参入に勝ち目があるのかと疑問に思っていました.しかし,最近加工現場の生のお話を聞く機会があって感じたのが,旋盤加工は数値を手入力でやっていることが多いことや,市販のCAMもかゆいところには手が届いていない部分があることなど,課題が多いということです.

これはまだまだ未開拓の市場が残っていると自分のセンサーが反応しましたので,BESTOWS Turningも実用に耐えうるレベルにすべく,対応しました.実際に大学のセンターの方に触っていただいたところ,なかなかの感触をいただいたので,少し自信ありの仕上がりです.もちろんUIの部分は手が回っていませんが,機能的な部分はいい線いっているのではと思います.

ということで,簡単にご紹介します.ちなみに,操作しているデモ動画をYouTubeにアップしていますので,よろしければこちらもご参照ください.

BESTOWS Turningによるデモ

まず,ソフトウェアの起動画面から,被削材・製品形状設定が画面を開きます.

ちなみに,本ソフトウェアの特徴は,3次元CADのモデル(STL形式)を読み込んで被削材および製品形状のモデルを作成することもできますが,CADがなくとも,形状の頂点座標を入力するだけで,モデルを自動で生成することができる点です.こんな感じにリストに頂点座標を入力して,Updateを押すと,画面にモデルが生成されます.しかもフィレットも2次元上で簡単に設定できます.

被削材と製品形状のモデルが生成できれば,あとは,ミリング加工用のソフトウェアと同じように加工条件(回転数や送り速度,加工量,切込み量)などを入力するだけで,工具経路が自動で生成されます.

さらに,簡単ですが,生成した工具経路にて加工した形状のシミュレーションが可能となっています.もちろんNCプログラムも出力可能です.

いかがでしょうか.このソフトウェアであれば,まだまだ3次元CADモデルで受注を受けれない場合でも,2次元図面から製品形状の頂点を入力すれば,工具経路を簡単に生成することができます.ぜひお試しください.